災害対応DXで70倍効率化/房前和朋氏(九州地方整備局)
2026年06月22日(月)
SAGA建設技術フェア2026
九州地方整備局企画部建設情報・施工高度化技術調整官の房前和朋氏は「九州地方整備局のインフラ分野のDX推進」と題して講演した。
DXは単なるデジタル技術の導入ではなく、働き方を変革する取り組みと位置付け、人手不足やインフラ老朽化、災害対応の高度化といった課題解決に向けた取り組みを紹介した。
特に後半では、能登半島地震で実践した災害対応DXを詳説。ドローンで取得した画像をクラウドにアップロードし、AIがVR、点群、3次元モデルなどを自動生成する仕組みを構築したことで、従来は人手で行っていた現地測量や報告書作成を大幅に省力化。調査開始から最短約6時間で被災状況をインターネット上で公開できるようになり、初動対応や意思決定の迅速化につながったと説明した。また、従来手法と比べ約70倍の効率化を実現したとした。さらに、写真に近い高精細な3次元モデルを低コストで生成できる「ガウシアンスプラッティング」を紹介。施設の維持管理や災害調査への活用が期待され、写真撮影や点群データの代替となる可能性を示した。
加えて、生成AIとロボットを組み合わせた「フィジカルAI」にも言及。排水機場の点検業務を対象に、四足歩行ロボットがメーターの読取りや撮影、音響・温度計測を行い、AIがデータ整理まで担う全国初の実証を実施した。
将来的には人手不足が深刻化する中でも、ロボットとAIが技術者を補完し、防災施設の維持管理や点検業務を継続できる体制づくりを目指していると述べた。











