流域治水や歴史的町並み防災を提案/大学生研究成果発表
2026年06月22日(月)
SAGA建設技術フェア2026
山口尊さん(都市基盤工学コース)
佐賀大学大学院理工学研究科博士前期課程都市基盤工学コースの山口尊さんは、「牛津川流域における流域治水に関する検討」と題して研究成果を発表した。
近年頻発する豪雨災害を踏まえ、六角川水系牛津川流域を対象に、内水氾濫や外水氾濫の課題、過去の豪雨災害の被害状況について分析。数値解析ソフトを用いて浸水状況を再現し、遊水池の活用や堰高調整、排水機場の運転調整による浸水低減効果を検証した。
令和元年・令和3年豪雨を対象とした解析では、長時間継続型豪雨に対して高い治水効果を確認。今後は田んぼダムや内水調整池などを組み合わせた流域治水対策を検討するとともに、浸水被害額の算定や優先対策エリアの抽出を進め、より効果的な防災・減災対策の実現を目指す考えを示した。
竹田慎之介さん(建築環境デザインコース)
佐賀大学大学院理工学研究科博士前期課程建築環境デザインコースの竹田慎之介さんは、「歴史的町並みにおける互助的防災のための裏宅地間避難整備に関する研究―佐賀県有田内山地区を対象として―」をテーマに研究成果を発表した。
有田町内山地区は重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、木造建築が密集する歴史的な町並みが残る一方、火災時の避難確保が課題となっている。
研究では、火災発生時に表通りが利用できなくなった場合を想定し、庭や隣接宅地などの裏空間を活用した避難経路の可能性を検証。住民への聞き取り調査や地理情報の分析、行政や消防関係者との協議を通じて、避難経路の成立条件や有効性を調べた。
竹田さんは、歴史的景観を保全しながら安全な避難環境を確保するため、複数の避難経路を確保する「二方向避難」の考え方を取り入れた防災対策の重要性を報告した。












